フレデリックの指した先にはよだれをだらだら垂らす狂犬が居た。ありゃどっちかと言うとマッドドッグって感じじゃないか?
俺達はハウンドドッグに悟られないため、ぐるっと迂回して風下から近づいた。
「俺が突っ込む。ビリーは警戒、ユキト、お前が仕留めろ。レイラは仕留めそこなった時に動け」
全員が無言で頷く。準備
DR REBORN投訴完了だ。
「行くぞ」
短い掛け声と共に駆けて行くフレデリック。剣を逆手に構えて全力疾走だ。
「おおお!」
身構えるハウンドドッグ。だが、その時点でフレデリックは駆け寄って逆手に構えた剣を薙ごうとしていた。
「らあ!」
間一髪ハウンドドッグが後ろに跳び退る。だがその距離はフレデリックから十分離れている。
フレデリックが疾走している段階で装填を終えているショットガン。俺はハウンドドッグに向けて発砲した。
「ギャウン!」
「ドォン!」と言う音と共に鳥撃ち用散
DR REBORN投訴 弾(バードショット)を頭を中心に被弾するハウンドドッグ。勝ったな。
「なんだそりゃ」
「分からないわよ」
ビリーとレイラは呆気に取られている。
「やるじゃねえか」
唯一フレデリックだけはヒュウと口笛を吹き、上機嫌に言った。
一応警戒は解かず、顔面に鉛玉の雨を喰らった狂犬に近寄る。
一応生きてはいるものの、こうなっては死ぬよりむごい状態だ。俺はリボルバーを抜き、脳天に慈悲の一撃
DR REBORN投訴をくれてやった。
「ユキト、すごいじゃない!」
「それほどでもありません」
「謙遜するなよ。魔力を感じなかったが、どんなからくりだ?」
「これが俺の作る武器の力です。実はこれ、槍ではなく銃と言います」
「ジュウってすごいのね」
「ええ、ですがこれは引き金を引けば子供でも大男を殺せます。なので売りに出すつもりはありません」
「そうか、少し残念に思うが、ユキ坊がそう言うならそうなんだろうよ」
「でも、これならもうちょっと上を狙えそうね。そうだ、コボルトの巣なんてどう?」
いきなり巣とかちょっとシャレにならんと思う。
「いえ、これも無制限に撃てるわけではありませんから、あまり大規模なのはちょっと・・・・・・」
「大丈夫よ。巣と言っても最近出来たばかりだもの。廃坑を根城にしているらしいわ。報告によるとまだ大きくなっていないって言ってたわ」
それならせめて武器を変える必要があるな。
「分かりました。では、一旦帰って準備しますので一度ギルドに報告に戻りましょう」
「そうね。コボルト討伐の依頼も受けないと損だし、戻りましょうか」
次の方針が決定した。今日のところは一度帰ろう。
「では、街へ戻りましょう」
フレデリックがハウンドドッグの討伐証である尻尾を切り取り、レッドクリフの街へ戻るのであった。